レーザー治療について
アレルギー性鼻炎は、呼吸と共に入ったアレルゲンが鼻の粘膜に付着し、そこでアレルギー反応を起こして、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、かゆみなどの症状を引き起こしています。レーザー治療は、鼻の粘膜にレーザーを照射して表面を変性させ、アレルゲンが付着しにくい状態にして、アレルギー反応を起こさないようにします。このことにより、さまざまな症状を軽減します。効果の持続は1~2年ほどで、切れてきたら再度レーザー治療を受ける必要があります。
アレルギー体質を変えるわけではなく、アレルギー反応を軽減させる対処療法ですから、効果には個人差があります。症状が完全にはなくならないケースもありますが、その場合もかなり軽減されるため、お薬の量を減らすことができ。眠気や集中力ダウン、喉の渇きなどの副作用軽減にもつながります。
レーザー治療をおすすめしたい方
- アレルギー性鼻炎の症状が強い方、続く方
- 1年中、鼻詰まりの症状にお悩みの方
- お薬の服用なしでは日常生活に支障が出る方
- 戸外のスポーツなどで実力を発揮したい方
- 薬を服用したくない方
- 妊娠中や授乳中、妊娠を考えている方
- 緑内障、前立腺肥大などで他の薬を控えたい方
- 眠気や口の渇き、集中力低下などで学業や仕事に支障が出る方
- 通院スケジュールをなかなか取れない方
- 薬の効果があまり認められない方
レーザー治療を受けるベストタイミング
季節性の花粉症などでは、花粉が飛び始める1ヶ月ほど前がベストなタイミングです。飛散がはじまって鼻水が出はじめたらレーザー治療はできませんし、有効期間が1~2年ほどですから、飛散シーズンが終わってすぐに治療を受けるのはおすすめできません。
なお、ハウスダストなど通年性の場合には、いつでも治療可能です。
レーザー治療の流れ
1.診察と予約
アレルギーの原因を調べ、鼻腔内を詳細に観察してレーザー治療が適しているか判断します。可能であれば、ここでレーザー治療の予約もできます。
2.予約日のご来院
受付後、鼻腔内をきれいにする鼻の処置と局所麻酔、鼻の腫れをとる血管収縮薬のスプレーといった前準備を行います。鼻腔内に麻酔薬を含ませたガーゼを置き、15分程して粘膜に麻酔が浸透したら治療開始です。
3.レーザー照射
片方の鼻に1分程度レーザー治療を行います。
4.注意事項のご説明
日常生活で注意する点などを詳しくご説明し、再診予約とお会計をすましたらご帰宅となります。再診は約1週間後になり、そこでかさぶたなどの処置を行い、鼻腔内をきれいにします。
術後の経過と注意点
レーザー治療は出血などの大きな合併症を起こすことのほとんどない安全な治療法ですが、手術ですから鼻水に交じる程度の出血や、痛みやかさぶたなどによる不快感が生じる可能性があります。不快感があっても鼻を触らないようにして、違和感が強い場合は受診してください。
痛み
ほとんどありません。
かさぶた
かさぶたによって鼻が詰まる感じが起こり、特に術後1週間は強く感じます。かさぶたがはがれるまでは2週間程度かかりますが、無理にはがそうとしないでください。違和感が強い場合は来院いただき、安全に処置を行います。
鼻水
かさぶたができるため、それに反応して鼻水が出てくる場合があります。粘度が強めの鼻水で、数日後には減っていきます。
鼻詰まり
治療後2~3日は特に、鼻水や鼻詰まりがひどくなります。これは1週間程度でおさまってきます。
出血
手術当日には少量の出血がある可能性があります。強く鼻をかんだり、鼻を擦ったりすると出血を起こしやすく、治りが遅くなりますので、こうしたことをしないようにしてください。
また、出血を避けるため、術後は、下記のようなことに注意して過ごしてください。
治療当日
入浴は避け、シャワー程度ですませてください。また、当日はアルコールを控えます。
治療後約1週間
激しい運動や長時間の入浴を避けます。
料金表
初診 | 4,000円~12,000円程度 |
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手術 | 約9,000円程度 |
再診 | 1,000~2,000円程度 |
※費用は3割負担の場合のものになります。